となりのトトロ|トトロが死神で死後の世界って本当なのか


スタジオジブリ不朽の名作『となりのトトロ

金曜ロードショーで放送されれば高視聴率、ビデオテープも擦り切れるほどみたのに飽きない。何十回観ても懐かしい気持ちになり、となりのトトロに出てくるような田舎へ行って、トトロに会ってみたくなりますよね。

しかしほのぼのした田舎のお話かと思えば、ネットでは「トトロは死神」「トトロには裏設定がある」など都市伝説はたくさん出回っています。

今回は死後の世界と噂されるとなりのトトロについて考察していきます。

となりのトトロあらすじ

入院中のお母さんの病院の近くの田舎へ引っ越してきたサツキとメイの姉妹。自然いっぱいの裏山で、大きな猫のような不思議な生き物に出会います。雨の日、バス停でお父さんを待っていると隣にずぶ濡れになったトトロが立っています。傘をさしてあげたらお礼に木の実をくれたトトロ。種は庭に植え、ある夜トトロたちがやってきて種から芽が出ました。

お母さんの一時退院の予定が伸び、サツキとメイは口げんかをします。メイは採ったトウモロコシを渡そうとお母さんの病院へ行こうとして1人で迷子になり、サツキがトトロにお願いして助けてもらいます。ネコバスに乗り、地蔵の近くに座り込んでいたメイを発見し、ネコバスでお母さんの病院まで連れていってもらいます。お母さんの笑ってる顔をみて安心した2人はまたネコバスに乗って戻っていきます。

大人にはみえないトトロとネコバス。不思議な体験をしながら成長していく心温まる物語です。

実はとなりのトトロには裏設定がある

カンタが「おーい、お前んち、おっばけやーしきー」というシーンがありますが、サツキとメイが引っ越してきた家は、実は「死の家」だそうです。宮崎駿監督著の本で、『となりのトトロ』の裏設定が書かれています。

「あそこは要するに病人が死んでしまった家なんですよ。僕は、基本的にあの家は、病人を療養させるために建てた離れのある別荘だと思ってるんです。つまり結核患者のために建てた離れなんですね。で、その人が死んでしまったので、そのまま用無しになって空いてたんです。そこへサツキとメイが引っ越して来たと。これは裏設定なんで、言う必要がないので誰にも言わなかったけれど、そう考えていた家なんです。妙に日当たりが良さそうなのもこの設定のためなんですね」

(徳間書店・宮崎駿著「出発点1979~1996」より)

宮崎駿監督はトトロという生き物を通じて、自然の怖さを描いています。

「日本の森や林は、本当は暗くて怖いんですよ。入っていくと、どこかおっかなくてゾクゾクするんです。何かいるって感じるんですね。前に子供たちと行ったんですが、子供は不気味がって”こわい、こわい”って言うんです。突然、恐怖に襲われて、”あそこには行かないほうがいい!”ってことになる。その”こわい”という気持ちが、日本人にとってはある種の尊敬の念で、要するに原始宗教、アニミズムなんですね」

「出発点」より

狭山事件との関連性は?

1963年5月1日に起きた姉妹の誘拐殺人事件「狭山事件」から『となりのトトロ』のストーリーを考えられたとも言われています。理由としては、

  • となりのトトロ』の舞台は埼玉県所沢市、事件のあった狭山市と隣接している。
  • サツキ=皐月、メイ=英語で5月
  • 行方不明になった妹を探す姉が目撃されている。迷子になったメイを探すサツキと同じ。
  • まっくろくろすけ出ておいで=真犯人でてこい
  • 妹の遺体が発見された時、姉は錯乱状態の中、猫のお化けを見た、大きな狸をみたなど発言していたらしい。

色々関連性はあると言われていても、そもそも製作当初は主人公は1人の女の子の設定だったようです。しかし、同時上映だった「火垂るの墓」が90分だったのに対し、『となりのトトロ』が60分だったので女の子を2人の姉妹にして時間を延ばしたのだとか。

ネコバスの行き先がおかしい

塚森以外は実際にある埼玉県の地名です。

そこに七国山病院、メイなどがでてくるけど、墓場とは・・・そもそもネコバスは死が近いものしか乗れないバスとも言われています。あのバスに乗ったサツキとメイはそのまま死後の世界へ行ったとも。


    しかも、ネコバスの行き先を見ると…
    な、なんと「墓場」と書いてあります^^;

    怖いですねー

    トトロとネコバスが見えるのは死が近いから

    トトロやネコバスが見えるということは死が近いことを意味しているようです。最後にお母さんの病院へネコバスで行った時も両親から姉妹は見えません。姉妹がお母さんに実際に会わないのも不自然といわれているし、もう姉妹はこの世にいなかったのではないでしょうか。

    途中からメイに影がなくなっていることから、そこも不自然。迷子になったメイを発見した時、地蔵のそばに座っていたけれど、地蔵にはメイと言う文字があるとの噂も。

    本当にとなりのトトロは死後の世界なの?

    都市伝説や死後の世界と言われる『となりのトトロ』について問い合わせが多く、公式でスタジオジブリが否定しています。

    みなさん、ご心配なく。トトロが死神だとか、メイちゃんは死んでるという事実や設定は、「となりのトトロ」には全くありませんよ。最近はやりの都市伝説のひとつです。誰かが、面白がって言い出したことが、あっという間にネットを通じて広がってしまったみたいなんです。「映画の最後の方でサツキとメイに影がない」のは、作画上で不要と判断して略しているだけなんです。みなさん、噂を信じないで欲しいです。…とこの場を借りて、広報部より正式に申し上げたいと思います。

    (ジブリ公式サイト「いつものジブリ日誌」より)

    まとめ

    あのほのぼのした『となりのトトロ』が、実際には死後の世界を描いているとしたら、、、映画の見方が変わっていたかもしれません。ネットで死後の世界と噂が拡散されたとしても、サツキとメイの家の裏設定だけは宮崎駿監督が言及されていたので、どうやら存在してたようですね。

    もともとスタジオジブリの公式の企画書では『となりのトトロ』についてこう記されています。

    「中編アニメーション作品『となりのトトロ』の目指すものは、幸せな心暖まる映画です。楽しい、清々した心で家路をたどれる映画。恋人たちはいとおしさを募らせ、親たちはしみじみと子ども時代を想い出し、子供たちはトトロに会いたくて、神社の裏の探検や樹のぼりを始める。そんな映画をつくりたいのです」

    宮崎駿が描く異世界 神田より子/スタジオジブリの企画書
    と話す宮崎駿監督の言葉通り、『隣のトトロ』の主題歌「さんぽ」は明るく清々しい気持ちにさせてくれます!

    ♪♪歩こう、歩こう!わたしは元気 歩くの大好き どんどん行こう♬

    宮崎駿監督が描くトトロとは何か?

    忘れていたものや、気づかなかったものや、なくしてしまった、と思い込んでいるもの に出会うことができるのは、子供たちだった。普通の人には見えないものも見ることがで きるのが子供である、と宮崎は教えてくれる。あるいは見たいと思う心を忘れてしまった 私たち大人に、「子供」を通して見せてくれたものこそ、宮崎の描く「トトロ」だったの かもしれない。

    宮崎駿が描く異世界 神田より子

    子供心を思い出させてくれるとなりのトトロ、この世界観に何回みても引き込まれていきますね。

    2022年秋「ジブリパーク」開業予定

    ジブリの世界観を肌で感じることができるテーマパークが開業予定!

    2015年に愛知県の長久手市で開催された国際博覧会で、展示の一つとしてに作られたサツキとメイの家がありました。ここ「愛・地球博記念公園」に2022年秋、ジブリパークがオープン予定とのことです。「耳をすませば」「となりのトトロ」「千と千尋の神隠し」などたくさんの作品の世界観も楽しめるとのことで待ち遠しいですね。

    住所:〒480-1342 愛知県長久手市茨ケ廻間乙1533−1






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