千と千尋の神隠しには色々なキャラ、神様が出てきますが中でも謎なのがカオナシではないでしょうか。
その謎な出で立ち、行動から様々な憶測や見立て、推理が多くあります。
この記事ではそんなカオナシの正体についての謎を解き明かしていこうと思います。
目次
千と千尋の神隠しとは
出典:studio ghibli
今更ですが、千と千尋の神隠しの簡単な説明です。(恐縮です)
2001年7月20日公開:スタジオジブリの宮崎駿監督の作品
興行収入は300億円超え
第75回アカデミー賞:アカデミー長編アニメ映画賞受賞
第52回ベルリン国際映画祭の金熊賞
ニューヨーク映画批評家協会賞
2020年現在も日本歴代興行収入第1位となっており、あのハリウッド映画「タイタニック」(興行収入262億円)を大きく超えています。
謎のキャラクターカオナシとは
出典:studio ghibli
謎のキャラと言われる中でも一番の謎はカオナシではないでしょうか。
カオナシ(英語名:No Face そのままの訳語が当てはめられていますね。※他のキャラクター達は日本語そのままの名前になっています。)
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カオナシの声:中村彰男(俳優兼声優)
カオナシの正体について色々な考察、裏設定などの噂など、話題は尽きませんね。
手から人が欲しがるものを出すことができます。でもそれは、自分の体(ただの土くれ)を変化させたもので、それを欲しがる者を呑み込んでしまうのです。
基本的に会話はできず、呑み込んだ相手の声を借りて会話をする本当に謎のキャラです。
湯屋近くの橋の欄干で千尋を見かけ、気に入り執拗に追うようになります。青蛙が土くれで作ったにせ金に手を付けようとする瞬間に呑み込んで青蛙声でしゃべるようになって、千尋に近づきます。
手から大量の金を出して千尋を喜ばせようとしますが断られます。
出典:studio ghibli
カオナシはどこから来たの?
カオナシの正体は明言されておらず、どの世界から来たのか分かりません。
千と千尋の神隠しに出てくる他のキャラは全て、どこから来たのかという設定がありますが、カオナシにはそれがないのです。
言葉らしい言葉を話さず、表情もなく、欲望の塊のような存在のカオナシは不気味なキャラクターとして、色々な噂が立ったりもしています。
カオナシとは一体何者なのでしょうか。宮崎駿監督いわく「カオナシなんて周りにいっぱいいますよ。(中略)ああいう誰かとくっつきたいけど自分がないっていう人、どこにでもいると思いますけどね」とのこと… pic.twitter.com/Ar6hFDbjyh
— アンク@金曜ロードSHOW!公式 (@kinro_ntv) November 21, 2014
カオナシの欲はどうなる?
湯屋で大量に偽の金を出すので、太客だと思われもてなされ、たらふく欲望のままに飲み食いして肥大化していきます。
最後は、苦団子を食べてその味の強烈さに今まで食べたものを次々に吐き出し元の姿に戻ります。
カオナシは悪魔ではないか?
カオナシが悪魔ではないかと言われる理由があります。
その理由が分かるシーンが千尋が銭婆(ぜにーば)のところに向かう電車でのシーンです。
有名なシーンに千尋が坊たちを連れて電車で銭婆のところに向かう電車のシーン。
千尋とカオナシが並んで座っている正面からの絵がありますが、その同じシーンをコマ送りで見ると何と窓ガラスにピンクの「サタン」という文字が。
これがカオナシが悪魔ではないか、と言われる所以のシーンなのです。
「千と千尋の神隠し」のこのシーンで左の窓に「サタン」っていう死神(カオナシ)を表す文字があるの知ってた?笑 pic.twitter.com/6lxS1NqtQO
— 篠田陸 (@rikunevi1024) January 20, 2017
カオナシの正体はハク?
カオナシは、ハクと交互に出てきます。同時に出てくることはないのです。
千尋は「ハクは2人いるの?」とリンに尋ねていることからハク=カオナシなの?という話もありますが実際にはどうなのでしょうか。
カオナシの正体は米林監督?!
カオナシの正体は、『借りぐらしのアリエッティ』の米林宏昌監督ではないかという説もあります。
でも、こちらの説は後に後付だということが分かりました。
「ジブリの立体建造物展」の動員10万人突破記念セレモニーで宮崎監督が「(カオナシは)米林さんにそっくりじゃないか」と言ったことが広まったと米林さん自身が明かしています。
カオナシと湯婆婆の関係
湯婆婆はカオナシのせいで大損をします。
最終的にはカオナシは湯婆婆の姉である銭婆に引き取られます。
カオナシが提示するお金を千尋が手にしてしまっては、両親を豚から解放するのが困難になってしまいます。
欲に負けてしまって罰を受け豚にされてしまった両親と、カオナシが釣ろうとした金を気丈に断った千尋は対象的に描かれています。
出典:studio ghibli
特徴からすると、カオナシは現代の若者ではないかとも言われています。
- 無気力、自分の意見を持たない
- お金で物事を解決しようとする
- 嫌なことがあるとキレて暴れる
これまでのジブリ作品同様、メッセージ性が強い千と千尋の神隠しなので、こういった憶測も出て当然ですよね。
カオナシは自分の感情も表情も言葉も持っていないので、自分を持っている千尋が羨ましく憧れているのです。
千尋たちに出逢ったことで感情を取り戻したようにも描かれていますね。
宮崎駿監督がカオナシに込めた意味とは?
カオナシは初期の設定では重要なキャラクターではなかったと言います。宮崎駿監督が後から重要な役割を持たせたと言われています。
欲の権化、金銭欲を表しているカオナシ。
「カオナシは誰の心にも存在する」「みんなの中にカオナシがいる」
と宮崎駿談。
「主体性が無く、居場所も無く、呑み込んだ他人の言葉でしか喋れず、拒絶されたと思いこむとキレて暴れだす」カオナシですが、
宮崎監督の
「本当の意味での悪人はいない」、つまり「やり直せる者へのチャンスは与えられる」
という話には救われますね。
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才能とは
情熱を持続させる
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カオナシの歌がある!その歌詞が悲しい
宮崎駿が作詞したカオナシの歌まであるようです。
作曲:久石譲さん
歌:ムッシュかまやつさん
この歌はカオナシの気持ちをよく表しています。
♪♪さみしいさみしい僕ひとりぼっち。ねぇ振り向いてこっち向いて。食べたい食べたい君たべちゃいたいの。君、かわいいね。きっと寂しくなんかならないんだね。♪♪
という歌詞でカオナシの悲しみが分かりますね。
感情を持たないと言われているカオナシですが、歌の歌詞で悲しいという感情を持っていることが分かりました。
色々と深く調べてみるととても深い意味を持つカオナシ。
誰にでも潜んでいる心の一部なのですね、きっと。
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