千と千尋の神隠しリンは白狐だった?もののけ姫の後編という噂も!


千と千尋の神隠しには、さまざまな特徴ある興味深いキャラクターが出てきます。
その中でリンという登場人物について紐解いていきます。

千と千尋のリンとは

千尋が不思議な世界に入って両親が豚にされてから、両親を取り戻すために働く湯屋「油屋」でリンと出会います。
リンは自分のことを「俺」、「あたい」などと呼びサバサバした男っぽい性格です。
歳は14歳ということですが、その歳には思えないほど言動がしっかりしています。

https://twitter.com/ham_roge1/status/1285870518881546240?s=20

リンのキャラクター設定にまつわる説

リンは人間じゃなく白狐という説

ファンの間でリンは白狐ではないかと言われています。
その理由として、千と千尋の神隠しのリンのラフ画には「リン(白狐)」と書かれていたことがあります。
狐が好むイモリを食べていることからもリンは白狐ではないのかという噂が上がっています。
でも、湯屋で働く千以外の従業員はみんなイモリの黒焼きが好きみたいですけど。そうなると、従業員すべてが白狐ということになります^^;

リンは人間という説

リンが人間だという説の理由はどこにあるのでしょうか?
理由は2つあります。
1つは映画『千と千尋の神隠し』のパンフレットにある登場キャラ紹介でリンのところに「人間」と書いてあるからです。

https://twitter.com/usagi_ba/status/1289815079169347586?s=21

2つ目は宮崎駿監督は『煙突描きのリン』という作品を以前作ろうとしていたというものです。
大阪の画学生リンが自転車で東京まで行き、震災で被害にあった中残っていた銭湯で煙突に絵を描く物語です。

千と千尋の神隠しの直前にボツになったこの企画のリンがそのまま千と千尋に出てくるのでは?という理由です。

ちなみに千と千尋の神隠しの主題歌として木村弓さんが歌われている『いつも何度でも』は元々『煙突描きのリン』をイメージして作られた楽曲らしいです。

湯屋は遊郭(風俗店)がモデル?

夜型の営業の豪華絢爛な湯屋は遊郭がモデルではないかと言われています。

これに対して宮崎駿監督が受けた雑誌「プレミア日本版」2001年9月号インタビューではこう答えています。

日本はすべて風俗営業みたいな社会になっている。いまの世界として描くには何がふさわしいかといえば、それは風俗営業だと思う。

湯屋に大浴場がなく個室に区切られている事についてはこう言っています。

いかがわしいことをするためであろう。

10歳の千が湯屋でお客相手に性的行為をしたとは思えないが(千と千尋の神隠しがそんな物語とは思いたくない)、何故10歳の女の子が湯屋で働いているのでしょうか。

湯屋の中には「回春」の文字も!

そう考えると、千尋が本名で千が源氏名ということになるのでしょうか。

宮崎駿監督は、千と千尋の神隠しについて

ペルーの少年労働を扱ったドキュメンタリー番組を見たことがあり、子供が労働することが当然である世界の現状を忘れたくなかったので、過酷な環境下で少女が労働を強いられるストーリーを執筆した

とも語っています。

私の考察

湯屋の中にいくつもの「め」という文字が出てきます。それは眼という字と一緒だったり、目の絵が描かれていたりしますが、実は遊女(ゆうじょ、あそびめ)の女(め)を表しているのでは?というのも深読みではないかもしれません。

千尋が元の世界に帰れた理由があった!

これは、物語の都市伝説なのですが千尋が元の世界に帰れたもう1つの理由があるのです。
湯婆婆との契約の時に自分の名前「荻野千尋」の荻の火を犬と書いたというもの。

ハクが「湯婆婆に絶対に名を知られてはいけない」と言ったので千尋がわざと間違えて書いたのかもしれませんね。

千と千尋の神隠しのハク
出典:studio ghibli

ラストシーンで豚の中の両親を当てろ!と言われて「この中にはいません」と見事当てたので千は元に戻れます。
この時にもし名前を知られていたら帰れなかった可能性もあるというので、危機一髪のところで助かりましたね。

千と千尋の神隠しはもののけ姫の続編?!

千と千尋の神隠しはもののけ姫の続編だという噂、こちらについても解説します。

千と千尋の登場人物でイケメンと評判のハクの本名はニギハヤミ・コハクヌシと言います。
ハクは千尋が幼い頃溺れかけた川「琥珀(コハク)川」の神様とされています。
コハク川の主=コハクヌシという名前になったのでしょう。
ハクという呼び名はコハクから取られたと考えられますね。

一方ニギハヤミにはどういう意味があるのでしょうか?
古事記、日本書紀などの神話に出てくる饒速日(ニギハヤヒ)から取ったのでは、という説があります。

『もののけ姫』の主人公アシタカヒコ(アシタカのこと。村人は最初アシタカヒコと呼んだ。)のモデルがナガスネヒコで、
ニギハヤヒはナガスネヒコと一緒に日の本の国造りをしたと言われています。
もののけ姫の登場人物のモデルのいわば同僚とも言える人物が千と千尋の神隠しに出ているなんて、まるで続編?!と言っても過言ではないかもしれませんね。

ちなみに、アシタカヒコ=足高彦、ナガスネヒコ=長脛彦
どちらも足が長い男という意味ですね。

まとめ

千と千尋に登場するキャラクター「リン」はサバサバした性格の14歳。
ラフ画に書かれた文字やイモリを好むことから白狐ではないかとの噂があります。
一方、千と千尋の神隠しの映画パンフレットには人間との文字も。千と千尋の前に企画されていた
「煙突描きのリン」のリンがそのまま千と千尋のキャラになったのでは、ということでその場合は人間設定だという話もあります。

何れにしてもリンは千と千尋の神隠しの中では地味ながら重要な役割を担っています。
湯屋のモデルが遊郭ではないか、というのも噂に留まりますが考察していくと納得できる話がたくさん出てきます。
千と千尋の神隠しをはじめ、宮崎駿ワールドは奥があり裏設定を想像して楽しむこともできる懐の深い作品なのだということですね。