崖の上のポニョ|ポニョが来た津波のあとは死後の世界だった?


ポニョ ポニョ ポニョ 魚の子♫

歌いやすく覚えやすい歌詞で、大橋のぞみちゃんの歌で有名になったこの曲。

子供にとっても人気のある映画です。

しかし、崖の上のポニョに隠された意味が怖いと言われています。津波は予言だった、津波の後は死後の世界だなど憶測は様々。

今回は崖の上のポニョ、津波について裏設定を考察しようと思います。

崖の上のポニョのあらすじをおさらい

崖の上のポニョと宗介

出典: Studio Ghibli

ポニョは家出中、瓶から頭が抜けなくなったところを5歳の宗介に助けてもらいます。そこから宗介のことが好きになり、人間になりたいと願うようになるポニョ。

仲良くなった2人は引き裂かれ、一旦父フジモトに連れて帰られますが、父フジモトの作った「生命の水」を使って魔法と人間の姿を手に入れ、宗介の元へ戻ります。

生命の水で海の生き物に異変が起こり、魚は巨大化、大津波を起こし、宗介の住む街を丸のみしてしまいました。

世界が破滅してしまう危機があると感じた父フジモトは妻の海の女神グランマーマレに諭され、ポニョを人間にすることにします。しかし宗介の愛が本物であることが必要で試練を課すことになったのです。

「ポニョの正体が半魚人でもいいですか?」

グランマン・マーレに質問された宗介はこう答えた。

「うん、ぼくお魚のポニョも半魚人のポニョも人間のポニョもみんな好きだよ」

こうしてポニョは魔力を失い、人間の女の子になれたのでした。

崖の上のポニョは死後の世界を描いている

津波の上を走るポニョ

出典: Studio Ghibli

ジブリ音楽担当の久石譲さんが、ポニョの作曲をするにあたって、

「死後の世界、輪迴、魂の不滅など哲学的なテーマをなげかけている」「死後の世界や輪迴転生などの難しいテーマを投げかけながら、子どもたちからは少年の冒険物語に見えるという二重の構造を表現するのが難しかった」

と言われています。

そのことから公式設定でポニョは死後の世界を描いているといえます。

船の墓場や、リサが乗り捨てた車、老人ホームの人が海の中で「あの世もいいわねぇ」「ここってあの世なの?」と話していたり、登場人物がなくなり死後の世界と思える点がたくさんあります。

津波に飲まれたのにみんな生きていたり、車椅子だった人が走り回ったり、水中で呼吸をしていたり。

ポニョの本名は「ブリュンヒルデ」、これは北欧神話にでてくるワルキューレの名前。ワルキューレは戦死した者を神殿に連れて行く役割を担っているため、ポニョは死神を表現していると考えられています。

崖の上のポニョの赤ちゃん

出典: Studio Ghibli

劇中にでてくる赤ちゃんを抱いた古風な夫婦、この夫婦はタイムスリップした大正時代の設定になっています。抱っこしている泣き止まない赤ちゃんにポニョがキスした途端泣き止む、これによってさまよっていた魂を天国に導いたと考えられています。

ママを呼び捨てにする宗介

崖の上のポニョのリサと宗介

出典: Studio Ghibli

ママ、お母さんとは呼ばず、親を「リサ」「耕一」と呼び捨てします。映画をみていて、違和感を感じた人も多いのでは?

でも呼び捨てにすることで母へ依存度が低くなり、親子であっても自立した個人として尊重しているからとも考えられます。

「(宮崎駿監督の設定としては)おそらく母であるリサがそう呼ぶように宗介を育てている」「(呼び捨てにさせるのは)家族間であっても、一個人として自立すべきだということの象徴なのだと思います」「もしかすると、今後の日本の家族のあり方なのかもしれない」

と鈴木敏夫プロデューサーが答えています。

崖の上のポニョの英語版ではmommy、momと呼ばれています。

リサは子供を置いて無責任ではないか?

海が荒れ、老人ホームの様子を見に行くと言ったリサ。宗介とポニョをお留守番させ、荒れた外へ出かけていきます。

この緊急事態でなぜ5歳の子供を置き去りにするのか、無責任ではないかとの意見もありますが、宗介の正義感と優しさを知っていたからでしょう。女の子が海から落ちたときも車を停め、真っ先に老人ホームのみんなを心配したりと、リサは人の命、息子のことも大切に想っています。

トンネルは海と人間世界の通り道

ここは一方通行ではなく、「交互通行」「一車線」「譲り合い」と書いてあるので、海と人間世界の通り道であると考えられます。

ここ、キライ・・とポニョが言ったトンネルは、奥へ進めば進むほど半魚人から本来の姿の魚に戻ってしまいます。

ポニョは、宗介に一緒にいたくないと言われたら海の泡となり消えてしまいます。本来の姿を見られ大好きな宗介に嫌われてしまうのがポニョにとって1番の恐怖、キライなのでしょう。

大好きという真っ直ぐな感情

宗介が大好きなポニョ

出典: Studio Ghibli

好きになるのも年収、家柄、職業などしがらみがなく、瓶から助けてくれた、たくさん声をかけてくれた、泣いてくれた

こんな理由だけで、もう十分ですよね。5歳の子供の目を通して見れる世界はとても美しいんです。

「少年と少女、愛と責任、海と生命、これ等初源に属するものをためらわずに描いて、神経症と不安の時代に立ち向かおうというものである」

と宮崎駿監督は語っています。

温暖化や経済政策の行き詰まりなど、不安と神経症の時代が来ると、宮崎駿監督は予見していたかのようです。

崖の上のポニョの原点があった!

1970年宮崎駿監督が脚本を手掛けた「パンダコパンダ」、こちらが原型になったとの話もあります。大洪水になったあと、ボートでの冒険が始まるストーリーです。

三鷹の森ジブリ美術館で上映されている短編映画「水グモもんもん」も、泡の表現やキャラの動きなど、崖の上のポニョの絵作りの元になっているそうです。

好き!という気持ちや海の生き物と女の子の関わり方など、崖の上のポニョと共通点の多い「夜明け告げるルーの歌」が2017年に公開されています。

瀬戸内海港町‘鞆の浦‘がモデル

崖の上のポニョの舞台

出典: Studio Ghibli

街のモデルとなっているのが、広島県福山市の鞆の浦と言う港町です。宮崎駿監督が社員旅行で訪れた時とても気に入り、製作中は崖の上にある一軒家に2ヶ月滞在したこともあります。ポニョが走ってくる波は、鞆の浦の風景からヒントを得たといわれています。

エンドロールは短く、ねこも登場

子供が飽きずに最後まで見れるようにと、肩書等は無し、崖の上のポニョの歌が終わるまでの短いエンドロールになっています。「この作品を作った人」と言うエンドロールのスタッフの中に、スタジオジブリの中に住み着いていた猫も登場しているようです。ぜひ探してみるのも楽しいですね。

崖の上のポニョの作品を見ていると癒されると同時に、作品に込められた奥深さを感じます。怖いだけではないメッセージを考えながら、観てみるのもいいですね。